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幸哉は先を歩く要の背中を見ながら思った。
―二人の距離は周りから見たら“友達”だ。
どんなに要が好きでもどんなに側にいてもやっぱりそれは変わらない。今まで気が付かなかった自分に腹が立った。
―要はそんな事をきっと通り越してるんだ…。
幸哉の歩く音が止まった。
ふと見上げればそこには街灯に邪魔されない天然の夜空があった。
「すごい星だ・・・。」
幸哉の足音がしない事に気がついて要の足が止まる。
振り向いて夜空を仰ぐ幸哉に要は近づいていく。
「要。」
「ん?」
まだ星空を仰ぎ見ていた。
「このままずっとこの時間が続けばいいのにって思わない・・・?」
空を見ながら幸哉は拭えない気持ちを口にする。その表情には悲しみと不安とが混在していた。
そんな幸哉に要は腕を伸ばして優しく引き寄せる。
「ああ。そうだな。」
抱き寄せられた体は要の体温に包まれる。頭上の星空からの明かりは優しく二人に降り積もる。
「幸。行こう。」
耳元で囁かれて、動けずにいた幸哉は要に抱かれながら歩き出した。
離れの扉を開けてぽつりと呟く。
「要・・・。」
愛しい気持ちをこめて呼ぶ。幸哉を中にいれ扉を閉めると、玄関で俯いたまま立ち尽くす幸哉を後ろから抱きすくめた。
要の額が幸哉の後頭部にコツンとあたる。
「幸。どうした?」
俯いたまま顔を上げることができない幸哉は首筋にかかる要の吐息を感じていた。
―このままずっと・・・。
振り返り幸哉から要に唇を重ねた。いつもの態度と違う幸哉に驚きながらも要は受け入れる。
腰に回された幸哉の腕に力がこもり、二人の吐息が重なっていく。
こんなに近くにいてもこんなに不安になる。
好きになればなるほど、その思いは不確かになり形が崩れて行く。
要が「側を離れるな」とか「勝手にいなくなるな」と言っていた気持ちが今になってわかった。
要は幸哉よりずっと前からそう感じていた。
「要・・・。ごめんな。俺、要がどんな気持ちだったのかわからなかったよ。」
肩に額をあて気持ちをさらけ出す。要は幸哉を抱きしめた。心にくすぶったままの感情は要の愛情で溶かされていく。
「幸・・・、俺がいつでも傍にいる。絶対だ。約束する。だからそんな悲しそうな目をしないでくれ。」
抱きしめられたまま幸哉はコクンと頷いた。瞳を見つめればそこには優しい瞳の要がいた。
どんなに不安でもどんなに悲しくてもそこにいつもいてくれる。
「要・・・。」
いっそう抱きしめる。瞳から溢れ出す涙は要の服を濡らし心に染みていく。ひんやりとした要の両手で頬を包まれる。
「俺を、離さないで。お願いだ・・・。」
返事のかわりに息が出来なくなるほどの口づけをする。
要を抱きしめられていた幸哉の腕は要を求めて薄いTシャツをたくしあげ背中をはい上がる。
そのまま胸元へ肌をすってくる。逞しい要の胸板の突起は普段受け身の幸哉と違う態度に興奮し硬くなっていた。唇を離し要は瞳を見つめてくる。
「幸。続けて」
胸をまさぐる幸哉の手は小刻みに震えていた。
「要と一時も離れたくない・・・。」
震える手は優しくいじる。要から喘ぐ吐息が漏れる。
「ずっと、一緒にいられるのかな・・・。俺達・・・。」
「ずっと一緒だ。ずっと。」
ゆっくりと顔をあげた幸哉の唇に要の唇が重なる。気持ちを確かめるように抱き合う。
「幸、部屋に行こう。」
コクン。と頷く。廊下の脇に襖がありそれをあけると広さ10畳ほどの和室が現れた。
部屋は窓が開け放たれ以外にも快適だった。
要と幸哉はそのまま暗がりの中で互いを求めあった。幸哉が抱える不安を消し去る程の濃密な口づけ。
何度となく交わした唇は体に刻み込まれる。絡み合う舌は互いを求め合う。
開け放たれていたガラス窓からは海からの風が入り込んでいた。塩の香に混じり要の香が幸哉を蕩けさせる。壁に幸哉を押し付けキスを浴びせた。
「幸・・・、お前に会えてよかった。」
「要・・・。」
涙を溢れさせながら声を詰まらせた。二人は求め会うまま体を重ねていく。互いの手は相手の敏感な部分をまさぐる。
「か・・・要・・・。」
熱を帯びた幸哉の目は要を見つめる。
「幸・・・そのまま動かして・・・。」
早さをましながら懸命に動かす。その動きに硬くそそりたった性器がびくびくと震える。
「脱いで・・・」
一旦手を離すが疼きは継続し、はちきれそうになっている。二人は素早く衣類を脱ぎ去る。
窓からは月の明かりが差し込み、その明かりに二人の裸体が照らされる。
幸哉を座らせ向に要も腰を下ろした。引き締まった要の裸体は幸哉を釘づけにする。
そして互いに向き合い見つめ合い、幸哉は要の、要は幸哉の硬くなった性器を包み上下に摩る。
継続的に続いていた疼きは少し触れただけで欲情していく。
二人の瞳は見つめあい、時おり唇を重ね舌を絡ませていく。その快感は膨張していった。
「要・・・、で・・・る。」
トロンとした瞳を要に向ける。
「幸・・・俺も・・・、一緒にいこう・・・」
「あ・・・、いく!!」
「幸・・・!」
互いの手の中に白濁した液が飛び出し、恍惚とした表情をした幸哉は余韻に浸る。
要はその幸哉の表情に煽られて幸哉を押し倒す。仰向けに寝かされた幸哉の唇は欲情し艶めく。
「幸。誕生日おめでとう。」
唇を奪われ、甘く深い口付けは幸哉の全身に注ぎ込まれていく。体は敏感に反応し達したばかりの性器は再び硬くそそり立つ。塞がれている唇からは我慢できなった欲情が喘ぎ声となり漏れていた。
「幸、離さないからな。」
「う・・・うん・・・離さないで・・・!」
二人の気持ちが重なり体も蕩けあう。気持ちがやっと繋がった気がした。
幸哉は要の気持ちを素直に受け止めることができた事が、こんなにも気持ちがいいと云う事を実感した。
要の瞳、要の唇、要の体温。常に傍にいて感じていたい。
長く細い指は幸哉の肌をなでていく。なでられた肌はいつまでも痺れていた。身じろぎするたびに幸哉の体は甘く疼いていく。
「はぁ・・・う・・・」
耳元にうずくまりと要は息を投げかける。
「好きだ。」
心からの告白に幸哉も懸命に頷き答える。
「俺も・・・好き。」
やわらかい要の唇は幸哉の首筋へ数え切れないほどのキスを浴びせた。
甘く切ないキスは幸哉にしみこんでいく。
―俺はもう、要以外を好きにならない・・・絶対に・・・。

恋愛LEVEL5 恋が愛に変わる時 14 へGO!
日々妄想中!胸キュンな話を書いていけたらいいなって
思ってます。
末永いお付き合いを・・・。
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