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BL妄想モード勃発中! トキメキMAXで、随時更新中! 甘く切なく艶めいていく男の子達を ぜひ見てやってください! ~BL(ボーイズラブ)に嫌悪を抱く方の閲覧はご遠慮ください。18禁です。
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その日のバイトへ出向いた幸哉を待っていたのはイチの進撃な一言だった。
幸哉は朝の出来事と昼間の出来事で思考回路がまったく働かなくなっていた。
本屋の扉をくぐった時のイチの第一声が「お前…、今度はなんだ・・・。」だった。
とりあえずロッカーに行きエプロンを付け店内にでたが、ツカツカとイチが寄ってきて「お前今日、倉庫整理な。」と言われ倉庫に追いやられてしまった。
昼休みの情事は今まで何度となく経験していたが今日の情事はいつもより荒んでいたし何より激しかった。幸哉の感情も真っ白なまま嬲られガードができず普段よりも深く感じてしまった。その快感がその後もずっと続いている感じがしていた。目は虚ろなままその後の授業を受けた。隣の智弘はそんな事とは露も知らず余程朝の件がショックだったんだと思ってくれた様で「何かあったら連絡しろ。」と散々念を押していた。
いろいろ考えなければならない事が山積していて今の幸哉の頭では処理しきれなかった。やっと自分の意思がはっきりしてきたのは学校を出て、バイトへ向かう途中だった。
―結局、要に何も聞かないままだ…。メール…しようか…。
頭はこんなことの堂々巡りで体も当然ついてこなかった。
一つ片付けると一つ悩み、さらに一つ片付けると、さらに悩みを繰り返しとうとう倉庫の整理を終わらせる事ができなかった。
そんな幸哉をみていたイチは大きなため息をついた。
-アイツはなんだってすぐ態度に出るんだからな。まっ、裏表のない奴だから、仕方ないけど。
そんな事を思いながらイチは倉庫の影か幸哉の様子を覗いていた。
「イチ君。何しているんですか?」
廊下の壁にへばり付いていたイチに店長兼恋人の天屋(アマヤ)淕(リク)が声を掛けた。
「あっ、淕さん。」と言ってしまってから慌てて口を塞ぐ。
「すみません。店長。」
淕はそう言うことに関しては厳しい。クスリと笑い淕は腕組をしてイチに視線を合わせる。
「イチ君、仕事は?」
「はぁ~、それが…。」
と気のない返事をして倉庫の中を親指で指した。そして店長に耳打ちをする。
「大野なんですが、今日、様子が変なんですよ。」
ふむっ、と言って覗きこんでみる。倉庫の奥の方で一つ片付けてはため息を尽き、そして片付けてはまたため息をつく。これを延々繰り返していた。その様子を見た店長はため息をついた。その艶かしさにイチは一瞬、我を忘れる。
「彼は何か悩み事があるんですかね?」
穏やかな物言いである。色素がもともと薄い淕の髪は光に当たると銀髪にみえる。
さらさらのストレートヘアーでいつもきちんとまとめられている。鼻筋がすっと通おり目が細く開いている。淵のない眼鏡はイチのリクエストだ。少し薄い唇は赤みがかりそこだけやけに目を引く。
イチは自分の淫靡は感情がムクリと立ち上がるのを必死で抑えた。頭を軽く振りその思いを断ち切る。
「今日、バイト終わったら飯でも食べながら聞いてみますよ。この様子じゃ当分使い物にならなさそうなんで。」
「そうですね。」
とにっこり微笑む。
「彼は真面目ですから。早く復帰してくれると嬉しいですね。」
でも、と付け加えた。一歩イチに近づいて釘を指す。
「それ以上は近づいたらダメですから。」
やんわりとそれでいて有無を言わさない口調。イチはたった今消し去ろうとした感情が力を増して膨らむのを察知した。店長の腕をつかむ寸前で思いとどまる。そんな感情を察知したのか淕はにっこり笑いながら「よろしくお願いします。」と言ってオフィスへ戻っていった。
空振りに終わったこの感情をイチは押さえつける。それでもまだ気持ちが高ぶっていたが今はそんあ事をしている場合ではない。なんとかその感情を押し殺して後輩を元気付けるべく気持ちを奮い立たせた。
―俺って、大人・・・。
虚勢をはっては見るものの欲情には逆らえないのが世の常だった。
-そして、なんて単純な俺の体・・・。
イチはその場を一度離れて姿を消した。

しばらして倉庫の前に戻った倉庫の扉をノックする。
「大野。」
中でため息を吐きながら整理をしていた幸哉がゆっくりと振り向いた。その顔は随分とやつれていた。
―おいおい…。大丈夫かよ。
さっきとは違う気持ちで気の毒そうに近づいた。
「もう、バイト上りの時間だぞ?大丈夫か?」
イチの優しい言葉に幸哉は思わず涙ぐんでしまった。ギョッとなるイチはなんとかなだめようとあせる。
「ちょっと、まて!ここじゃまずいからもう少しがまんしろ!なっ!話し聞いてやるから!」
幸哉はすがる目つきでイチを仰ぎ見た。そしてコクンと頷いた。

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