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BL妄想モード勃発中! トキメキMAXで、随時更新中! 甘く切なく艶めいていく男の子達を ぜひ見てやってください! ~BL(ボーイズラブ)に嫌悪を抱く方の閲覧はご遠慮ください。18禁です。
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ピンポーン

大野家のチャイムが朝の7時に鳴り響いた。

幸哉はインターホンの画面で相手を確認する為覗き込んだ。智弘だ。

スウェットのまま玄関の扉を開け放つ。扉を開けたその先には左顎に大きなシップを張っている智弘が立っていた。

昨日要と殴り合いの喧嘩をした後、智弘の制服が置きっ放しになっているのを思い出した。
家に戻り智弘にメールを打つと、智弘から『明日の朝練前にとりに行く』と返ってきた。

「おはよう。」

「おはよう。昨日は悪かったな。」

智弘は少し照れながら挨拶を交わした。吹っ切った表情の智弘はどこか大人びていた。

気持ちが落ち着いた様子に幸哉も胸を撫で下ろした。

「制服に着替えていくだろ?」

「いいのか?」

幸哉をみる智弘がなぜか少し申し訳なさそうにしているのを不思議に思った。

「遠慮してんの?」

ごにょごにょと小さな声で呟いている。

「いや、昨日本当はあの後、制服の事を思い出してさ。戻ったんだよ、俺。あの場所に。」

「えっ…、もしかして…。」

「悪いとは思ったんだけど…」

玄関先でなにやら話している様子に気づいた幸哉の母親が台所の奥からパタパタと姿を現した。

「あら、お友達?おはようございます。いつも幸哉がお世話になってます。」

大人の挨拶をされ智弘は軽く頭をさげた。

「おは、ようございます。」

幸哉の母親が玄関先に降り立とうとしていたので少し右にずれる。

「ごめんなさいね。私もう出なきゃいけなくて。幸哉、戸締りお願いね。じゃ、行ってきます。」

慌ててベージュのヒールを履く。

「行ってらっしゃい。」

母親は慌しく玄関から外へと飛び出していった。

「あれは遅刻かぎりぎりだな。」

ポツリと幸哉とがいう。智弘は感心したようにいう。

「お前の母親かっこいいな。」

「そうか?」

幸哉は「別に普通なんじゃないか」と答えた。

「そんなことより、制服着替えなくていいのかよ。」

「あ、じゃ、お邪魔します。」

智弘を居間に通した。制服は居間のハンガーにかけて置いてある。

「Tシャツとジーパン、今洗濯してるから明日にでも渡すよ。」

制服を受け取りながら智弘は伝えた。幸哉はさっき智弘が言いかけた話がきになって仕方がなかった。おずおずと智弘にたずねた。

「それでさ、昨日…。」

もじもじと話し出した幸哉をみて智弘は幸哉の言わんとしている事を察知し話の続きを始めた。

「あぁ…、それでさ、声かけようと思ったらお前ら抱き合って、たから…。」

みるみるうちに幸哉の頬が赤くなっていく。なぜか智弘の頬も赤くなっていた。

二人は沈黙していた。

「あっ、でもその後は知らないよ!すぐに帰ったから!」

「その後はって…!」

「見てない!見てない!キスしてるところなんか見て…」

真っ赤な顔のまま固まってしまった。

―見られた…。抱き合ってるところならまだしもキスまでも…!

―やっばいな…。言わなきゃよかった。でもよ、俺だって困ったし…。

二人して上目遣いで交わした視線に苦笑いで対応した。時間は刻々と過ぎていく。

テレビのニュースが『7時半をお知らせします。』といわなければ二人はきっとそのまま動かなかっただろう。

智弘は「ヤバッ!」といって着てたTシャツを脱いでバックの中からワイシャツを取り出して着替え始めた。身長は幸哉とあまり変わらないのに智弘の方がどことなく逞しく見えるのはサッカーをやっているからだろう。

引き締まった筋肉は憧れの的だった。ふと視線を幸哉はとめた。脱いだ時に智弘の体に無数の傷があるのを見つけてしまった。

「智弘。それって昨日の・・・?」

小さく舌打ちし素早くボタンをしめた。

「別になんとも無いし。気にすんな。」

気にすんなって言われるとかえって気になってしまう。幸哉は居たたまれない気持ちになった。

「中野。」

「何だよ。」

ジーパンを脱いで制服のズボンへ足を通す。その足の脛の辺りには青あざができていた。

「俺を殴れよ。」

「はぁ~?何言ってんの?お前。」

「だって・・・。」

「お前何勘違いしてんだよ。」

さっきはいていたジーパンのベルトをしゅるりと抜いてはいているズボンに通す。

「だって…。」

「だってじゃない。昨日のケンカはそもそも俺と、涼川のケンカなんだぜ?お前を殴っても、全然意味ねーんだよ。わかったか?」

キッと睨まれて幸哉は縦に首を振るしかなかった。

ネクタイを襟の下に回して結んでいく。「よしっ。完了。」といってふと幸哉を見る。

「お前まさかスウェットでいくの?学校・・・。」

ハッとして自分の上着をつまんでみる。

「ちょっとまって!すぐ気がえるから。」

慌てて制服に着替えた。二人はばたばたと玄関をでた。

鍵を閉めている幸哉に智弘はぽつりという。

「朝連ないならお前はゆっくりでもよかったんじゃね?」

鍵がかかった事を確認する為がちゃがちゃと確かめる。

「あっ、そっか。」

「だろ?だから俺先行くわ!」

そう言って全速力で学校へと向かっていった。


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