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BL妄想モード勃発中! トキメキMAXで、随時更新中! 甘く切なく艶めいていく男の子達を ぜひ見てやってください! ~BL(ボーイズラブ)に嫌悪を抱く方の閲覧はご遠慮ください。18禁です。
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「ふぅ~・・・。」
レジに入りながら幸哉は大きなため息をつく。商品の整理をしていたイチはため息をついた幸哉の頭をポンと叩く。
「レジでため息なんかつくな。」
「・・・すみません・・・。」
視線をはずして少し俯く。こんな幸哉をほっておけるはずもないイチはレジの中に入っていった。
「今度は、どうした?喧嘩でもしたか?」
「喧嘩する暇もないんですよ・・・。聞いてくださいよ!先輩!」
と言ってイチに詰め寄った。
「わかった、わかった、だから今は仕事しろ。ほれ、お客さんだ。」
カウンターに視線をむければ品物をもったお客が待っていた。
「し、失礼しました。」
品物を受け取りレジをうつ。「ありがとうございました~。」と頭を下げる。
くるりとイチに視線を戻す。

「先輩・・・倦怠期て本当にあるんですね・・・。」

「はぁ~?なんだそれ?」

「最近デートもしてないんですよ!これって倦怠期って言うんじゃないんですか?」

イチはア然とした。

―こいつ、また何か勘違いをしてるぞ・・。

「今週の土曜日、俺の誕生日なのに要は何も言ってくれなくて・・・!」

言いながらうっすらと瞳に涙が滲んでいる。

―うっ、ヤバイ!こいつ、このモードだったのか!?突っ込むんじゃなかった。

そう思っても後の祭だ。

ふとイチは視線を感じた。スタッフルームの通路から店長がレジの中で何やらやっている二人を眺めていた。店長から青白い炎がゆらゆらと揺れてる気がしたイチは慌てて自分の顔の辺りで手を振り別に深い意味はないと意志表示をした。

イチのエプロンを掴みながら上目使いで見上げる幸哉の腕をやんわりと外す。

「よしよし、後でゆっくり話し聞いてやるから仕事してくれ。」

上目使いで困った子犬のような顔をしていた幸哉は太陽が指したようにぱぁ~っと明るくなった。

「はい!お願いします!」

ニコ~っと微笑んだ顔は要じゃなくても無条件で抱きしめたくなってくる。

その衝動を何とか押さえ苦笑いでしのいだイチだった。

バイトの上がり時間になり一足先にイチはスタッフルームにむかった。スチール性の扉をあけると普段この時間はいないはずの店長が机にむかって仕事をしていた。

いるはずの無い店長に嬉しさを隠し切れない。予期せぬ誤算にイチの気持ちは高まって行く。

綺麗にセットされ後ろで一つに束ねられた髪の隙間から見え隠れするうなじがなんとも言えず生めかしい。イチはコクンと喉を鳴らして扉の鍵をカチャリとかける。

その音で店長は後ろを振り返りる。淕はイチの顔をみながら淵なしの眼鏡をはずし凛として表情のままの笑顔でイチを眺めた。

「まだ仕事中ですよ。カズオミ。」

頬を上気させてゆっくりと淕に歩み寄る。イチの瞳には欲情の色がありありと浮かんでいた。

心臓がこれ以上はないというくらい早鐘を打っていく。エプロンを外し投げ捨て、椅子に腰掛けている淕に抱きつく。

「どうしたんですか?」

淕の凛とした声はイチの欲情の解禁の鍵となる。しばらくイチは淕の耳元に顔を埋めていた。淕の腕がイチの背中に回される。

「昨日だけじゃ足りませんでしたか?」

イチは少し顔を上げておもむろに唇を重ねた。それが答えになるように。淕は愛しさをこめてイチの気の済むようにされるがままになっていた。イチの口元から喘ぎ声が微かに聞こえていた。

「うっ、くぅ・・・淕さん・・・。」

少し顔を上げて軽く唇が触れる程度に近づけた。

「今日、夜、行ってもいいですか?」

クスリと笑い淕は首をかしげた。

「困った人ですね。カズオミは。」

更に唇を重ねた。事務所の中は二人の吐息で溢れていた。貪るようなキスの嵐はイチの感情を煽っていく。その時二人の熱いキスを邪魔する音が響き渡った。

「イチ先輩!中にいるんですよね!?鍵開けて下さい!!」

事務所の扉をドンドンと叩く音が聞こえてきた。幸哉の声だ。イチは舌打ちをしながら淕から離れようとした。

その時、淕の手に寄って引き戻され、そして唇に軽くキスをされた。

「カズオミの硬くなってますね。」

瞬間イチの顔が真っ赤になってフイッと踵を返した。

「淕さん、意地悪だ。」

いいながら鳴り響く扉の鍵を開ける。不意に開いた扉に空振りをした幸哉の手は空を切った。

「先輩いるなら早く開けて下さい・・・よ・・・。」

視線は奥に腰掛けている店長に向けられた。

「店長、いたんですか・・・。」と言った途端幸哉は思わず顔を赤らめた。

「はい。いました。大野君。お疲れ様です。」

にっこり微笑み幸哉に視線を合わせる。逆に視線を見られた幸哉はあせりながら挨拶をする。「お疲れ様です。」いいながらそそくさとロッカーにエプロンをしまいつつ鞄を取り出しタイムカードを押した。

「それでは店長、お先に失礼します。」

「はい、お疲れ様でした。」幸哉は店長の視線から逃げるように扉の向こうへ逃げ出した。

パタンと扉がしまりそれと同時にイチも扉の外へでた。幸哉はイチの顔をみるなり頭を下げた。

「ごめんなさい!まさか店長がいるとは知らなくて・・・。」

そしてイチの顔をちらりと盗み見る。薄暗い廊下でもイチの顔がうっすら赤くなっているのが判った。

「お前な~・・・。」

口元を手で覆い視線をずらす。

-いかん、いかん。とにかく行ってとっとと戻ってこよう。

「とにかく、話は聞いてやるから、ファミレス行こう。」

申し訳なさそうに幸哉は頷いた。

「よろしくお願いします・・・。」

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